ぶっき Library... 池袋ウエストゲートパーク (石田衣良)

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池袋ウエストゲートパーク (石田衣良)

『池袋ウエストゲートパーク』『オアシスの恋人』『エキサイダブルボーイ』『サンシャイン通り内戦』の4編からなる連作。

いずれもスムーズかつ快適に読めました。主要キャラを一貫させつつ各4編に異なる性格が与えられていて、飽きさせません。

ただし、ドラマとしてのつくりが薄手だから、読み応えは乏しいです。
主人公=語り手は都合よく他人の信頼を勝ち得たり、本腰入れて乗り出すと大した障害も無くスンナリと事件が解決したり。危機一髪やどんでん返しが皆無なので、裏の世界を扱っているわりにハラハラドキドキが乏しいです。そういう意味で『サンシャイン通り内戦』以外の3作は欲求不満が残りました。
『サンシャイン通り内戦』も同じパターンだけど、主人公の恋愛と少年たちの抗争が交差して扱われていてテンションは高め。充足感を覚えるほどではないけど、先へ先へと牽引する力を感じました。

主人公=語り手の薄っぺらなキャラも気になりました。池袋に対する強い思い入れ、一匹狼を貫く姿勢、それなりに機転も人望もあるのに半端に家業を手伝うだけの日常、みたいなものが単なる設定でしかなくて、人間らしい手応えを伴っていません。感情移入する器としては物足りませんでした。

連作という形態からしても、ドラマを構築するのが狙いではなくて、ある種の気分とかノリを表現するのがコンセプトなのかもしれません。その点では作者の器用さを感じました。ただし気分もノリもBGM的で軽いです。
アレコレ考えないで気楽に読み流すのが吉。
iwgp.jpg
  1. 2006-04-30 06:19:24
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