ぶっき Library... プラネタリウムのふたご (いしいしんじ)

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プラネタリウムのふたご (いしいしんじ)

う~ん、意外なくらい入り込めなかった。途中からほぼ斜め読み。『麦ふみクーツェ』は楽しんで読めたんだけどなぁ。どこに引っかかったんだろう。

たぶん原因は2つ。

1つ目は登場人物に入り込めなかったこと。特に主人公の二人のキャラが立っていない。
『麦ふみクーツェ』のような一人称語りなら読み手は語り手=主人公のキャラに入り込まざるを得ないわけだけど、『プラネタリウムのふたご』は三人称語り。読み手を引き入れる仕掛けが必要なはずだけど、物足りなかった。とりわけ双子の子供時代が手薄。双子の子供時代の屈折した心情とか泣き男が双子に寄せる思いなんかは、もっと強く打ち出して欲しいと思った。

2つ目は散漫なストーリーテリング。
テーマに絡んだ伏線は張り巡らされているけど、読み手を先へ先へと駆り立てるような推進力は感じなかった。つまり、終盤にきて「なるほどそういうことだったのか」とは思えるけど、読んでいる最中に「この後どうなるんだろう・・・ワクワク」とはなれなかった。淡々とエピソードを連ねていく足取りはなるほど童話っぽいけれど、長丁場を維持するとなればもっと仕掛けが必要だと思った。
たとえば、双子は別れ別れになって対照的な経験を積むことになるけど、全然ドラマティックじゃない。また、ユニークなキャラはたくさん出てくるけど、彼らと双子との関係自体は類型的でドキドキできない。
インパクトのあるテーマじゃないだけに、作品全体を串刺しするような大きな仕掛けが欲しいと思った。

終盤になって感動的な場面が続くけどあざとく感じられて、「おまえは浅田次郎か!」と突っ込みを入れてしまった。物語に入り込めなかったので、取って付けたように感じたんでしょう。

プラネタリウムでの泣き男の語りとか幻想的な情景描写とか、魅力的な雰囲気はさすがだし、作者の優しい眼差しには心惹かれるものがあります。残念ながら騙され下手(?)なわたしは物足りませんでしたが、雰囲気にスーッと入っていける人は楽しめるんじゃないでしょうか。
puranetariumxhutago.jpg
  1. 2006-04-30 06:17:33
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