ぶっき Library... ロードス島戦記6,7 - ロードスの聖騎士 (水野良)

ぶっき Library...
読んだものの感想を自由に。



スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. -------- --:--:--
  2.  スポンサー広告
  3.  |
  4.   Top ▲ Home

ロードス島戦記6,7 - ロードスの聖騎士 (水野良)

ロードス島戦記完結編。
第6巻・第7巻は『ロードスの聖騎士』上下巻に相当します。

まあ、なんと言いましょうか、こんなもんかなぁ、というところでしょうか。期待は下回るけど、予想は裏切らない、みたいな感じで。

第5巻まではパーンという騎士が主役でしたが、完結編にいたって、第6巻で初登場のスパークという人物が主役に躍り出ます。パーンは憧れの対象に格上げ。第1巻から15年の月日が経過しており、パーンはすっかり30男。一気に若返らせるのは理解できますが・・・首を挿げ替えてパーンの冒険をなぞっている印象が無きにしも非ずで、二人が直接共演する場面では、微妙に被ってます。
第5巻『王たちの聖戦』で触れたようにパーンのキャラは第2巻以降膠着気味なので、主役の挿げ替えは英断ではありますが、本をただせばキャラ造形が弱いということか。

ただし、スパークの冒険自体はそれなりに楽しめますし、内面の丁寧な描写はパーンの若手時代(第1巻)を上回ります。作者のスキルアップの成果か?

後半は、ロードス島内各地で同時進行する戦闘が、畳み掛けるように小気味良く場面転換され、盛り上がります。
ただし、敵方が腰砕け気味なのと、クライマックスがこじんまりなのとで、はじけ切れない恨みはあります。
でも、こんなもんでしょう。一気に読ませる勢いがあるし、濃淡ありますが、第1巻からの複数の流れが、丁寧に総括されています。


《シリーズ全体を振り返って》
この手の冒険系ファンタジーに期待するのは、読み終えることが悲しくなるような魅力的なキャラ&世界観、飽きの来ないストーリーテリングに、クライマックスでの興奮とか高揚。

『ロードス島戦記』は、いささかこじんまりとしていますが、世界観は煮詰められているし、終盤手詰まり感が漂うも、キャラの魅力は否定できません。

物足りないのは、盛り上げを含めたストーリー構成。丁寧に造られていて、弛緩することはありませんが、長丁場を維持するには腰が弱いか?

1つは、クライマックスでのサプライズが弱いです。このあたりまでかな、というところで予想通り潮が退きます。できればそこでもう一伸び、いい意味で期待を裏切ってほしい。そこまでやるのか!、と圧倒して欲しい。

もう1つは、これはわたしの趣味が入りますが、もっと因縁とか情念を張り巡らせて欲しい。このあたりが淡白で、その淡白さが爽やかな読み味につながっているから、作家の個性と看做すべきかもしれないけど。
正義とか道理とか愛とかの“光”を際立たせるのは、恨みとか嫉妬とか利己心などの“影”。“影”が薄いと、ドラマも薄くなって、長丁場で息切れしてしまいます。完結編での主役交代劇の一因かと。
ライトノベルというジャンルに求めるべきものではないのかもしれませんが・・・

というわけで、物足りなさはあるものの、このジャンルの面白さ、醍醐味を味わえるのは間違いなくて、飽きっぽいわたしが、さほどのストレスや忍耐を感じることなく読み通せました。
lodostosenki6-7.jpg
  1. 2006-06-01 09:27:39
  2.  水野良
  3.  |
  4.  Trackback(0)
  5.  Comment(0)
  6.   Top ▲ Home

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

   

コメント

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://notaro.blog64.fc2.com/tb.php/256-87023ac8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

最新の記事

カテゴリー NAVI

全体(HOME)

読書系
あ行
浅倉卓弥 (3)
浅田次郎 (5)
我孫子武丸 (2)
阿部和重 (7)
綾辻行人 (4)
有栖川有栖 (5)
伊坂幸太郎 (9)
いしいしんじ (3)
石田衣良 (2)
市川拓司 (4)
伊藤たかみ (2)
絲山秋子 (5)
歌野晶午 (7)
冲方丁 (2)
浦賀和宏 (3)
大江健三郎 (2)
大崎善生 (2)
小川洋子 (2)
荻原浩 (7)
奧泉光 (3)
奥田英朗 (3)
恩田陸 (2)

か行
垣根涼介 (4)
角田光代 (2)
金原ひとみ (3)
川上弘美 (2)
貴志祐介 (5)
京極夏彦 (2)
桐野夏生 (2)
栗田有起 (4)

さ行
重松清 (2)
島本理生 (3)
殊能将之 (4)
白石一文 (4)
瀬尾まいこ (3)

た行
多島斗志之 (3)
戸梶圭太 (2)

な行
中村航 (2)
二階堂黎人 (2)
西尾維新 (3)

は行
東野圭吾 (5)
樋口有介 (3)
古川日出男 (5)
保坂和志 (2)
堀江敏幸 (2)
本多孝好 (2)

ま行
舞城王太郎 (8)
松尾スズキ (2)
町田康 (3)
松岡圭祐 (3)
麻耶雄嵩 (5)
三浦しをん (2)
三崎亜記 (2)
水野良 (5)
宮部みゆき (5)
村上春樹 (15)
村上龍 (3)
森絵都 (3)
森博嗣 (7)

や行
横山秀夫 (2)
吉田修一 (3)
吉村萬壱 (3)
米澤穂信 (3)

わ行
綿矢りさ (2)


その他の作家 (44)


海外の作品 (9)



雑談系

このブログについて

最近のコメント

※ ポインターをあわせるとタイトル表示

最近のトラックバック

※ ポインターをあわせるとタイトル表示

リンク



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

ブログ検索

運営者

ひねもじら 乃太朗

40代の中年男子です。コメント、トラックバック大歓迎です。でも、変なのは消しちゃいます!

メールを送る
管理者ページ





Powered By FC2ブログ



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。