ぶっき Library... 九十九十九 (舞城王太郎)

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九十九十九 (舞城王太郎)

清涼院流水氏のJDCシリーズの設定にあやかった作品とのことです。といっても、清涼院流水氏の作品は読んだことありませんが・・・
それでも、読み進む上でほとんど支障を感じませんでした。

小説内小説を駆使した複雑な構成で、正確に人物の相関関係や筋書きを理解しようとすると、メモをとりながら読まないと混乱します。しかし、そうしたところでやっぱり混乱してしまうでしょう。何が現実で何が作り話なのか?そもそもこの作品に現実が存在しているのか?
そのうえで、読み手は奇怪で暴力的でグロテスクなイメージと能弁な言葉の奔流に翻弄されます。作者は無尽蔵とさえ感じられるスタミナでそれらを吐き出し続けます。
おそらくJDCシリーズという既存の設定が前提にあるせいでしょうが、冒頭から破壊的なエネルギーが渦巻いています。一旦小説内の世界を構築してから破壊するのではなく、最初から壊しにかかってます。そしてそれが息切れすることなく最後まで続きます。パワフルな舞城作品の中でもひときわ圧倒的な印象です。

こうなると支離滅裂になってしまいそうですし実際破綻寸前に見えますが、各小説内小説の登場人物が統一されていること、キーとなる言葉やイメージや思考パターン(飽くなき見立てごっこ)が統一されていることなどから、混乱しながらも意外なくらいスムーズに読めてしまいました。
破天荒に進行させながら、最終章に至って主人公の内面的な覚醒のドラマとして力ずくで締めくくってしまう豪腕もこの作家ならでは。もっとも、読者を持ち受けているのは感動というよりも唖然・呆然。

今のところ、わたしにとっての舞城作品の魅力は、言葉とイメージの奔流と、既存の価値観や様式感に対する破壊衝動。荒削りながら、『九十九十九』はその最右翼に位置する作品です。
tukumojuku.jpg
  1. 2006-05-02 09:29:13
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九十九十九 舞城王太郎著 ものすごく舞城でした。おもしろかったです。 全七話なのだけれど、二話目まで読んだところで、そういう流れな...
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