ぶっき Library... 鏡の中は日曜日 (殊能将之)

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鏡の中は日曜日 (殊能将之)

石動戯作シリーズ第三弾。

『鏡の中は日曜日』は前作『黒い仏』(別掲)と同じく“ちゃぶ台ひっくり返し”小説(参照『巨人の星』)です。『黒い仏』ではちゃぶ台のひっくり返し方が手ぬるく感じられて辛く当たってしまいましたが、こちらの方は楽しませてもらいました。どんでん返しの構図は滅茶苦茶ベタなのですが、周到な仕掛けで大きな効果を引き出しています。一本取られました。

驚きの大きさもさることながら、推理小説の虚構性を揶揄するような仕立てもなかなか毒があって楽しめました。
実際に起こった事件に基づく推理小説の検証に迷探偵石動戯作が乗り出しますが、事件の真相が明らかになるにつれて推理小説の虚構性(作り物っぽさ)が露呈されていきます。綾辻行人氏の館シリーズをパロっているところがミソ。しゃあしゃあと巻末の参考文献に館シリーズ(当時の既刊)が連ねられています。
しかし、綾辻作品への揶揄というよりは、綾辻作品を通して、そこに集約されている推理小説の定番的パターンをいじって楽しんでいる感じ。辛辣さのない明るい毒です。エンディングは推理小説への愛を感じさせる粋な演出。

事件の謎解きはかなり緩めですが、この作品に関してはこれがメインではないので気になりませんでした。
kagaminonakaxnitiyobi.jpg
  1. 2006-05-01 16:11:42
  2.  殊能将之
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