ぶっき Library... 北緯四十三度の神話 (浅倉卓弥)

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北緯四十三度の神話 (浅倉卓弥)

不幸な生い立ちではあるけれど、ぶつかったりスレ違ったりするけれど、それでも本気で悩んで分かり合おうとする一組の姉妹の物語。

これは人の心の上澄みだけで作られたキレイごとだよね。
でも、そのキレイごとに泣かされてしまった!
何で姉妹愛を描いた小説に泣かされるかな~、オレ

浅倉さん(作者ね!)はマジだね。
この人は信じてるよ。あるいは本気で願っているね。あやふやな願望とか憧れじゃなくてね。

キレイごとなんだけど、作り話なんだけど、人の心の揺らぎを何と細やかに描くんだろう!
思いっきりベタなんだけど、どこまでもありがちなんだけど、安っぽくならないのね。やり過ぎてないもんね。嫌なあざとさがなくて、上品で口当たりイイのね。

妹のラジオでのしゃべりが堅すぎんだろ~、とか、婚約者の死に際のセリフはどうなんだろー?、とかは思ったけど、すごくよく出来てるよね、この話。

でも泣くとは思わんかった~
なにしろ姉妹愛を描いた、キレイごとの作り話だからね~

まあ、作者は同世代のオッサンなんだけどね。


《ちょっと補足》

わたしはウルウルきましたが、スイッチが入るポイントは人それぞれ。

人間は、他人の心の中が分からない、というスペックになっています。分からないから、分かりたいと願い、そして疑心暗鬼になる。相手が大切な存在であれば、なおさらこの葛藤はシビアになります。浅倉さんは、このタイプの心の揺らぎがお得意みたいで、『四日間の奇蹟』でも巧みなたずな捌きでした。『北緯四十三度の神話』では、葛藤ゆえに自分の気持ちさえ見失ってしまう、というひねりが加わっています。

このパターンはわたしのツボみたいです。これだけじゃないけど。ちなみに、恋人が死ぬだけ、みたいなのはさっぱり。
わたしとツボが近そうな人はぜひお読みください。

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  1. 2006-04-29 17:02:51
  2.  浅倉卓弥
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