ぶっき Library... 麻耶雄嵩

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翼ある闇 (麻耶雄嵩)

この作家のデビュー作。

すでに非日常的な仕立てへの作者の嗜好が表れています。また、何重にもひねりを加えて一筋縄では行かないところも然り。

犯罪の舞台や人物は現実離れした設定になっていますが、残念ながらそれらしい雰囲気は伝わってきません。むしろ、不可思議で残虐な事件が連続するにしては淡白な雰囲気。演出不足と感じました。人物描写も然りです。個性的な人物が多数登場しているのにインパクトは希薄です。デビュー作ということもあってか、描写は全体的に浅くて淡白。

そのせいもあって前半の三分の二くらいは退屈しながら読んでいましたが、後半の三分の一に入ると物語は二転三転の思いがけない展開を見せ始めて、グッと引き込まれました。本編でひねりにひねって、これで終わりと油断したエピローグでさらにウルトラC的な大どんでん返し。謎解きもストーリー展開も強引な力技という印象ながら、作家のやんちゃ振りににんまりしてしまいました。

後に書かれた『夏と冬の奏鳴曲』を先に読みましたが、非常に読みにくい文章であったので警戒していました。しかし『翼ある闇』では気になりませんでした。『翼ある闇』が基本的に叙事的であるためでしょうか。
tubasaaruyami.jpg
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  1. 2006-05-03 00:29:56
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鴉 (麻耶雄嵩)

孤立した村落での殺人事件。

作者は謎解きのプラスαのつもりかもしれませんが、村や村人たちの幻想的な描写が印象的です。試しに、謎解きに頼らないで、描写の力で読み手をひきつけるような作品を書いたら新境地が見えるかも、と感じました。
ミステリー的には喰い足りない印象ですが、ちょっとしたファンタジーと思って読めば楽しめます。

探偵のメルカトルの描き方が中途半端。完全に浮き上がっています。もともと現実と非現実の境界にあるようなキャラですが、ここではどっちつかずで終わっています。
karasu.jpg
  1. 2006-05-03 00:29:32
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木製の王子 (麻耶雄嵩)

『木製の王子』は『痾』に続く作品です。文字通りの続編ではありませんが、作者は先立つ作品、つまり『痾』とかその前の『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』とかデビュー作の『翼ある闇』を読んでいる前提で書いています。主要人物の属性とか。

閉ざされた邸での殺人がメインになりますが、あまりにも複雑過ぎて興醒めでした。謎解きは途中で止めてしまいました。種明かしを読んで、止めたのが正解だったと思いました。
メインのストーリーの流れに雑じって、断片的にほのめかしっぽいエピソードが挿入されますが(ミステリーではありがち)、これが結構ウザイです。この種の場面は斜めに読み飛ばしました。

全体的に低調な中で、主要人物の心理描写はなかなか念が入っていてリアルです。
mokuseixouji.jpg
  1. 2006-05-03 00:29:04
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痾 (麻耶雄嵩)

『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』に続く作品です。文字通りの続編ではありませんが、作者は『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』を読んでいる前提で書いています。主要人物の属性とか。

派手な幕切れだった『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』に比べると穏健ですが、型破りという点ではこちらも楽しめました。ミステリーでは通常最後に問題解決のカタルシスがありますが、あらゆる意味でカタルシスはありません(もちろん事件の真相は明らかになりますが)。繰り広げられた事件のことよりも、終盤の急激な暗転に驚かされました。

型通りの作品は書かないこの作家らしさが味わえます。
a.jpg
  1. 2006-05-03 00:28:41
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夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)  (麻耶雄嵩)

この作家の人気作品の1つです。

孤島での殺人事件。

初期の作品ということもあってか文章はド下手(あくまでも作家として)。また、犯罪の動機作りのためにあちこちで理屈っぽい論理が長々と叙述されていますが、冗長だし、どうでもいい感じです。

若い2人の主役の描写はなかなかです。瑞々しさがあって、安易にラブコメに流れていません。
怒涛のラストは読み応えがあります。切なさとか衝撃とか驚愕と困惑が綯い交ぜになってのしかかってきます。

粗さや過剰さはありますが、麻耶氏の才能を感じさせる作品です。執筆当時の気負いやら瑞々しい感性やらがむき出しになっていて、良くも悪くも若々しさが感じられます。技量とは別に、作品の重要な味付けになっています。
natuhuyuxsonata.jpg
  1. 2006-05-03 00:27:41
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