ぶっき Library... 貴志祐介

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硝子のハンマー (貴志祐介)

密室物の本格ミステリー小説ですが・・・さすが貴志祐介というか、犯行&解明プロセスの細部へのこだわりがすごくて、もはや偏執狂的ですらあって、ここまで来ると謎解きなんかどうでもよくなってしまう。こだわりを楽しめ、みたいな。
この傾向は過去の作品にも見られたけれど、『硝子のハンマー』では一段とパワーアップしているような。

もう1つさすがなのは、ここまで仕掛けが精緻だと、読者は置いてけぼりを食わされそうだけど(薀蓄系ミステリーにありがち)、確かに部分的にイメージが湧きにくい描写はあるものの、ページをめくる手が止まらず、一気に読まされてしまった。

探偵役はユニークなキャラだけど中途半端で、柄にもなく(?)キャラの魅力でハンドリングしようとして滑っているっぽくて、そのぶん(物語としての)オチが決まっていない感じ。

でも、エンターティナーとしてここまでやってくれたら十分。この作家にも限界はありそうだけど、そして超遅筆だけど、どの作品にも仕掛けに対するこだわりと挑戦が感じられて、面白いです。
できればホラー系に戻って欲しいけど。
galassxhanmmer.jpg
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  1. 2006-05-01 11:48:26
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十三番目の人格(ペルソナ)ISOLA (貴志祐介)

語に三題噺(さんだいばなし)という用語があります。三つのお題を組み合わせて一つの噺に仕立てたもの。
「多重人格」「超能力」「幽体離脱」の三つのお題による三題噺がこの作品。荒唐無稽を通り越して支離滅裂になりかねませんが、さすがに演出巧みな貴志氏だけあって、破綻無くまとめ上げています。

とは言え、細部を突き詰めていくと不満が出てくるでしょう。「幽体離脱」の扱いはけっこう強引。そして、多島斗志之氏の『症例A』(別掲)みたいな作品が登場した今となっては「多重人格」を色物扱いしていることが気になるかも。
そもそもこのボリュームの中に「多重人格」「超能力」「幽体離脱」をまとめてぶち込むこと自体に無理があると思うので、粗が出るのは止むを得なくて、ここまでまとまっているだけでも大したものだと思います。誉めているのか貶しているのか分かりませんが(笑)

語り口にうまみのある作家ではないと思いますが、計算の行き届いた演出と視覚化しやすい文章表現はここでもなかなか効果的です。細かいことにこだわらないで、無理を承知でスーッと読むのが良さそう。

ホラー小説として読むと期待はずれかも。それほど怖くありません。
isola.jpg
  1. 2006-05-01 11:48:04
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青の炎 (貴志祐介)

これは倒叙ミステリーで、まず犯行の模様が描かれて、それが暴かれていきます。謎解きの要素は弱くなりますが、心理描写の面では有利になります。

この小説では、自分のエゴのためではなく家族のために犯行を決意し、そしてラストでもまた家族のために幕を引こうとする主人公の心理が切なくも叙情的に描かれています。主人公(高校生)と同級の女子学生や友人たちとの心のふれあいの描写には透明感があります。爽やか過ぎていささか現実感を欠きますが、描き方に隙はありません。

もう一つのポイントは、主人公が完全犯罪を計画し実行するプロセスの描かれ方。作者自身のあとがきによると小説で使われた方法に実効性は無いらしいのですが、それでも読み応えは十分です。

この作家の作品としては読み応えは軽めです。珍しくホラー的な要素はありません。また、この作家らしくあるいは倒叙ミステリーらしくハッピーエンドではありませんが、切なくも爽やかな読後感を残すところも過去の作品とは異なります。
aoxhono.jpg
  1. 2006-05-01 11:47:43
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天使の囀り (貴志祐介)

未開の地から持ち込まれた、人間の脳を汚染する微小生物との戦いが描かれています。

クライシス小説の要素もありますが、おぞましい描写が連続することを考えると、ホラー小説と言うべきでしょうか。ビジュアルの無い小説でどこまでおどろおどろしい描写が出来るのか。その限界にチャレンジしているかのような凄まじさです。もちろん小説が得意とする心理的な恐怖感もふんだんに用意されています。

臨場感溢れる描写や隙の無い展開はここでもみごと。読ませます。
tensixsaezuri.jpg
  1. 2006-05-01 11:47:17
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クリムゾンの迷宮 (貴志祐介)

挫折感を味わっている中年のおじさんがサバイバルのために戦う物語です。ミステリー、サスペンス、アクション、ホラーなどいろいろな要素が入っています。

貴志氏の作品だけに能天気な冒険活劇ではありません。主人公が味わう恐怖感やプレッシャーがリアルに描かれていますし、しょっぱさもあります。でも、読み始めたら止まりません。読み手を引き込んでしまう筆力は素晴らしいです。一級の娯楽作品。
kurimuzonxmeikyu.jpg
  1. 2006-05-01 11:46:56
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